この記事では、これからストック副業をはじめたいという方に向けて、「トラブルを避けるために、とりあえずこれだけは押さえておいた方が良い」という権利・法律のポイントをシンプルにお伝えいたします。
目次
この2つの権利に注意!
何か副業にチャレンジしたいとお考えの方で、
ストックフォトやストックムービー、ストックイラストなどのストック副業に興味をお持ちの方は多いと思います。
しかし、はじめるのを躊躇してしまう原因の一つに、法律や権利の心配があるかと思います。

何かトラブルに巻き込まれるかもしれない。

万が一、訴えられたらどうしよう。
法律は、ただでさえ難しい言葉で書かれているのに、解釈にも幅を持たされているため書かれている内容も少し曖昧ではっきりしません。

ホウリツ、ムズカシイ・・・
実際に法律のことで困ったり判断に迷った時は、専門家に相談するのが一番です!
しかし、それには当然費用や労力がかかります。
まずはクリエイター自身が最低限の知識を持っておくことで、トラブルを回避することが大切です!
この記事では、ストックフォトやストックムービー、ストックイラストをはじめる上で、トラブルになりやすく知っておくべき権利として、
「著作権」「肖像権」の2つに焦点を当てます。
そしてクリエイターとして知っておくべき基本的な内容と、トラブルにならないためにできる簡単な対策についてお伝えしていきます。
ぜひ、参考にしてみてください。
押さえておくポイント
- どのような権利なのか?
- どういう場合に侵害となるのか?
- どう対策すればいいのか?
トラブルを避けるためには、この3つを押さえておきましょう!
著作権とはどのようなモノなのか?
著作権は、著作者の利益を守るために定められた権利です。
著作権は「著作権法」という法律で定められています。
著作権法で保護されているモノの「盗作・パクリだ」「許可なく勝手に使用している」とみなされれば、著作権のトラブルになる可能性があります。
しかし、権利の内容や対象物は法律でめちゃくちゃ細かく規定されており、その内容について正確に理解・把握することはかなり難しいと思います。
また、作ったモノがたまたま他人の作品と似てしまうことは、よくありますよね?
そもそも完全にオリジナルな作品というものはないと思いますし・・・

最近は、「トレパク」が大きな問題になっていますね。
クリエイターにできる著作権対策
では、クリエイターはどのようなことに気を付けておくべきなのか。
①作品を作る際、参考にする資料は複数用意して制作する
②作品の中に写真や映像の素材を使用する場合は、必ず出典と利用規約を確認する
③写真をトレースしたい場合は、自分で撮影する
著作権侵害の要件の1つに「類似性が認められること」という要件があります。
これは単に似ている問いことではなく、「作品の本質的な部分、独自性のある表現」が似ている場合に「類似性がある」と判断されるようです。
ありふれた表現では、著作権侵害の対象になることはほとんどないようです。
そのため、作品を作るときに参考とするものは1つではなく複数用意し、共通点を捉えるようにしましょう。
レイアウトや構図、配色が似ているというだけで著作権侵害になることはありません。
また、「フリー素材を使ったのに著作権侵害になった!」というケースも多いです。
実は、一言に「フリー素材」いっても、利用できる範囲は様々なんです!
作品の中で素材を使用する場合には、必ず利用規約を確認して、その範囲内で使用しましょう。
そのような作業が手間に感じる場合は、素材は全て自分で撮影して用意する方が安心です!
肖像権とはどのようなモノなのか?
「人物がメインの素材」や「人物が写りこんでいる素材」で問題となりやすいのが「肖像権」です。
肖像権とは、自分の顔や容姿をみだりに「撮影」・「公表」されない権利です。
「自分の顔が、勝手に作品で使用され公開されている!」いった場合、肖像権のトラブルになる可能性があります。
ストックフォトやストックムービーの作品はもちろん、似顔絵などのイラスト作品を制作するときにも注意が必要な権利ですね。
しかし、実は「肖像権」は法律で規定されていません!
裁判所の判例で認められている権利なんだそうです。
肖像権は法律で明文化されていないため、「どういった場合に肖像権侵害になるのか?」という基準は明確には定められていません・・・

法律よりも、さらに難しそうです
クリエイターにできる肖像権対策
基準が曖昧?で対応が難しい肖像権!
では、クリエイターはどのようなことに気を付けておくべきなのか。
下記の2つを満たすケースでは肖像権侵害になる心配はほとんどないとされています。
①写っている人物が特定できない場合
例:距離が遠い、一部だけが写っている、大勢が写っている など
②人が多く集まる場所で撮影された場合
例:公園や駅など公的な場で撮影した など
ここで大切なのは「2つともを満たす」ということです。
どちらか片方だけを満たしている場合、
例えば
- 「写っている人物は特定できないが、私的な空間で撮影された」
- 「人が多い公園で撮影したが、人物がメインに写っていて特定できる」
といった場合は、肖像権侵害になるケースがあるようです。
写真や動画を撮影するときには、必ず2つの条件を満たすように注意しておきましょう。
もう少し勉強しておきたいという方へ
繰り返しになりますが、実際に法律のことで困ったり判断に迷った時は、専門家に相談するのが一番です。
しかし、まずはクリエイター自身が法律の知識を身につけて、トラブルに巻き込まれないように対策を行うことが重要です。
法律の知識を持っておいて損はないので、興味を持たれた方は下記をオススメしております。
オススメの書籍
タイトル通り、クリエイターのために書かれた本です!
クリエイターが気になるトラブルについて、具体的な事例をたくさん挙げながら解説してくれています。
とりあえずコレ1冊あれば、よくあるトラブルには一通り対策できるのではないかと思います!

まさしくバイブル!
オススメの資格
「もっと勉強したい」「もしもの時、専門家にきちんと説明できるようになっておきたい!」という方には、これを取っておくと安心できると思います!
「ビジネス実務法務検定試験」は、ビジネスに関する法律知識を幅広く習得できる資格試験です。
ストック副業はもちろん、本業でも役に立ちます。
私自身は、2019年に「ビジネス実務法務検定2級」を取得しました!

ちなみに、2級に合格すると「ビジネス法務エキスパート」という称号がもらえます。

なんだか、やたらとカッコいい!
問題集もあります。
ぜひ、この機会に法律の勉強を始めてみてはいかがでしょうか?
今回の記事に参考になれば幸いです。
最後までお読みいただいて、ありがとうございました。